スクエニ、特損221億円で広がる波紋 背景にあるのは「特定IPに依存しすぎ」体質か
https://news.yahoo.co.jp/articles/7436657446365b35938d833ffff0b06ff5dda78d

スクウェア・エニックス・ホールディングス(以下、スクエニ)は
4月30日、2024年3月期に約221億円の特別損失を計上すると発表した。
理由は「コンテンツ制作勘定の廃棄損」。
進めていたゲームの開発を中止するため、これまでに掛かった制作費などを
損失として計上する。この発表が、ファンの間に波紋を広げている。

発表では「環境の変化を考慮し、開発リソースの選択と集中を図る」
として、3月27日に開催した取締役会でHDゲームタイトルの
開発方針の見直しを決議した。この方針を受け、開発中タイトルを
精査した結果だという。

スクエニのいう「HD(ハイ・デフィニション)ゲーム」とは、
「ドラゴンクエスト」シリーズや「FINAL FANTASY」シリーズに
代表されるコンシューマー機向けのタイトルのこと。
大型オンラインゲームやスマホゲームは別の扱いだ。

発表では開発を中止するタイトルや本数には触れていない。
しかしSNSでは、約221億円という規模感からかAAAタイトルの
開発中止を想起した人が多いようだ。中でも、21年5月の発表以降、
あまり情報が出てこない「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」
(ドラクエ12)を心配する声が多い。

ドラクエ12は、作曲家のすぎやまこういちさん、漫画家の鳥山明さんが
関わった最後の作品ともいわれる(注:スクエニは鳥山さんが開発に
関わったか、などの情報は公開していない)。しかし4月上旬に
「ドラゴンクエスト」シリーズのプロデューサーが次回作の
開発遅延を受けて異動したと複数の経済誌が報じており、
それもドラクエ12の先行きを不安視する材料になったようだ。
報道によると、4月1日に行われた大規模な組織再編の一環だという。