0001風吹けば名無し
2022/06/18(土) 13:36:37.07ID:E2au7dPU0「釈迦の野郎、きっと、おれに悪口を言われたら、汚い言葉で言い返してくるだろう。その様子を人々が見たら、あいつの人気なんて、アッという間に崩れるに違いない」
男は、釈迦の前に立ちはだかって、ひどい言葉を投げかけます。
釈迦は、ただ黙って、その男の言葉を聞いておられました。
弟子たちはくやしい気持ちで、「あんなひどいことを言わせておいていいのですか?」と釈迦にたずねました。
それでも、釈迦は一言も言い返すことなく、黙ってその男の悪態を聞いていました。
男は、一方的に悪口を言い続けて疲れたのか、しばらく後、その場にへたりこんでしまいました。
どんな悪口を言っても、釈迦は一言も言い返さないので、なんだか虚しくなってしまったのです。
その様子を見て、釈迦は、静かにその男にたずねました。
「もし他人に贈り物をしようとして、その相手が受け取らなかった時、その贈り物は一体誰のものだろうか」