岸信夫防衛相は29日の記者会見で、今春の防衛大学校の卒業生479人(留学生除く)のうち、自衛官への任官を辞退した「任官拒否」が過去2番目に多い72人に上ったと明らかにした。

前年より44人増えており、岸氏は「幹部自衛官を養成する防衛大学校において任官辞退者が多数出ることは極めて残念だ」と述べた。

 過去最多は1990年の94人。今春の任官拒否の内訳は、他業種への就職33人▽家庭の事情・その他30人▽大学院進学9人――。

岸氏は、任官拒否を抑えるために指導教官による継続的な面談などに取り組んでいると説明し、「防大生が誇りと使命感を持って全員が任官するように一層努める」と語った。