ワイの黒歴史小説見てってくれw
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ワイが書いた小説(黒歴史)があったw
よかったら読んでってくれw 嗚呼、息が詰まる。
世界の十分の一は森林である…と、どこかの本に書いてあったような気がする。木は、実に多くのものを人間に与えている。
水、空気、景観など、数え出したらキリがない。
そして木は、いや、僕たちは、人間から色々なものを与えられている。
酸性の雨、汚れた土、煙たい空気など、これもまた、数え出したらキリがない。そして、与えるばかりではない。
奪われているものもあるのだ。それは僕たちの体、木材だ。
彼らは、生かさず、殺さず。奪っていく。
「僕は」
僕の名前は針葉樹。非力で、無様な木の少年。
あぁ、また何も変わらない。
世界の十%は森林である…らしい。
私は実際に数えたことがないから、単なる情報に過ぎない。
人間は、実に多くのものを森林から与えられ、また、奪っている。
しかし、そればかりではない。森林もまた、彼らから与えられ生活しているのだから。
具体例を挙げると、水や、虫を追い払ってくれたり、成長を促進させてくれる薬などだろうか。ここ十数年はその類のもので幾度も私たちを救ってくれている。彼らは、壊し、生み出し、作り変えていく。
「私は」
私の名前は広葉樹。無力で、惨めな木の少女。 全ての不具合を白い市販薬を水と共に流し込んで誤魔化す。
相変わらずすごい効き目だ。みるみる痛みがおさまる。
プラシーボ効果…思い込みの力もあるのかもしれないが。
薬の効果に感嘆している場合ではない。
急いで準備をしなければ。予定を見るべくスマホの電源をつける。
私は学校に通っている。世界の平和を守るためだ。
……いや、気が狂ってしまったわけではないのだ。断じて違うぞ。
私は国というか世界中に守られて生きている。
……いや、違う。違うからな?気は確かだ。
ちゃんとそれなりの理由があって守られている。妄想なんかではない。 私が死ぬと、世界が滅ぶ。
正確には世界中のとある共通点を持った多くの木が絶滅する。
寿命はない。と思いたい。
私の寿命で世界終了なんて考えただけで嫌気がさす。
十六歳の誕生日から成長や老化が見られない。
でも怪我にもなれば病気にもかかるのだ。
怪我をすれば木も傷だらけになる。
病気になれば木も何かしらの病気になる。
精神病はどうなるのか。まだなったことはないからわからない。
が、木に何かしらの影響はあるのだろう。
まあ死に至る病を経験してみようという気にはなれないが。と一人苦笑しながら準備を終えた。 先程説明した通り、私の心身の健康はそのまま世界中の木の状態に直結しているのだ。
その逆も然り。世界中の木に何か問題があると、私にも不調が起こる。
この頭痛は世界中の切り倒されている木の苦痛なのだろう。
頭痛の原因である人間に怒りを覚える時もある。
だが今私の身の安全や財源となっているのも、その人間に他ならないのだ。
とても厄介だ。いや、厄介、というよりは煩わしい、のほうが正しい。
身体能力が一般人と比較して低くなるわけでもない。が、
なんせ常に世界を背負いながら生活しているんだ。
いついかなる時も怪我をしないように気を引き締めなければならない。
そんなことを考えていると、目の前に右を指す矢印が見えた。
右へと飛び跳ね、先程まで自分がいたところを見ると鳥のフンが落ちてきていた。
危なかった。私は引き続き学校へと歩みを進めた。 人間は全て平等である。どこかがマイナスなら、必ずどこかがプラスになっている。
某錬金術漫画の単語を借りるなら、等価交換というやつだろう。
私は、苦痛を伴う役に選ばれてしまった。そして、苦痛を減らせる役にも選ばれた。
それが数刻前の矢印。
医者は、「譲受」と読んでいた。
要約すると、何か危険が降りかかった時に状況を好転させる方法が矢印となって見える。
私に苦痛を与えている、とある共通点を持つ木、広葉樹はその分私に能力を与えた。
選ばれし人間。というと響きはいいが、他人となんら変わりのない生活を送っている。
少し憂鬱な毎日を送り、人一倍勇気があるわけではない。聖人のような優しさも持っていない。
多少危険に敏感な、ただの学生なのだ。
後ろからトントン、と肩を叩かれる。
振り返ると、挙動不審な学生が立っていた。
ピンク色のハーフツインがよく似合う可愛らしい学生。
私の友達だ。名前は確か、穂沢 百合だったか。
「紅葉ちゃん。おはよう」
途切れ途切れに、挨拶される。
私の名前は広葉樹林なのだが、命を狙われた時が大変なので霧生 紅葉という偽名を使っている。
「ああ、百合おはよう。」
「今日、護身術の、テスト、だったよね。あの先生、優しい、から、楽しみだな…」
そう。学校では、私と同じような子や何かしら訳ありな子たちが集まっている。
そして護身術から銃の扱いなど、戦闘に使える技能を培うのだ。 「でも私あの先生苦手だ。」
「どう、して?あの先生、す、ごく優しい、のに。」
確かにあの先生は優しいし、私も最初はだいぶ好印象を抱いていた。
だが、あの先生はたまに人気のないところでみんなに背を向けて立っている時がある。
私は気分が悪いのかと心配して近づいた。
その時、一瞬だった。気のせいだったかもしれないほど短い時間だったが、顔が見えた。
恍惚。
そう言い表すに相応しい表情を浮かべていたのだ。
直後、矢印が見えた。深入りしてはいけない。譲受…矢印はそう教えてくれた。
すぐに元の優しい顔に戻ったが、あの表情が頭にこびりついて離れない。
その為、私はあの先生が苦手なのだ。
「なんか、ちょっと怖いんだ。あの先生。」
嘘で誤魔化す。流石に気のせいかもしれない話を広めるほど、私は馬鹿じゃない。
「そう、なんだ。相性、とかは、あるよね。」
他愛の無い話をしていると、学校に着いた。
また、変わり映えしない憂鬱な毎日が始まる。 女子トイレで、蛇口から流れる水を止める。
次は護身術のテスト。
…憂鬱だ…
水気と共に先生への嫌悪感もハンカチで拭えたらいいのに。
そう鏡に映る自分の姿を見ていると、いきなり話しかけられた。
「おい、お前が広葉樹林か?」
軍服を着込んだ男…歳は三十代後半〜四十代前半…ぐらいだと思われる。
腰に日本刀をたずさえている。銃刀法違反をしらないのか。
なんにせよ、私を広葉樹林と呼ぶということはロクなことにはならないらしい。
「ここは女子トイレ。男子禁制だぞ軍人さん。それに私は霧生紅葉。人違いだから他を当たってくれ。」
「フン…その反応を見る限り間違いではなさそうだな…いざ尋常に!」
その言葉を言い終わらないうちに相手が動き出す。と同時に目の前に右矢印が現れる。
とっさにその方向に避けるが、横髪がその場に数本ハラリと落ちた。
相手は抜刀しただけに見えたが。 「なるほど…斬撃を飛ばせるのか…これがお前の譲受…」
「…ご名答だ。素晴らしい観察眼だな。」
褒められても何も嬉しくない。とにかくここは矢印に沿って動くのが最善だ。
少し前屈みになりつつ、相手の懐に潜り込む。
斬撃を飛ばせるなら間合いは近い方がマシだろう。
人体はもろい。ちゃんと正しい位置に攻撃を喰らわせればーー
その瞬間上矢印が現れる。ヒラリと一回転し、相手と距離をとりつつ攻撃をかわす。
私がさっきまでいたところには刀があった。
「ほう…今のを見ていたのか。賞賛に値する。」
ー危なかった。あのまま突っ込んでいたら死んでいた。
さて、どうしたものか…これまでに命を狙ってきた輩は星の数ほどいたが、
これほど骨の立つ相手は久しぶりだ。
ドアもとい窓は閉め切っている…
残念ながら、密閉性がそこそこあるこの部屋では助けは来ないと考えた方が良さそうだ。
相手は的確に斬撃を飛ばしてくる。
洗剤がこぼれ、足場が滑りやすくなっている。
このままだとジリ貧というやつだろう。
何か‥何かないか!?この現状を打破できる何かが! 私は掃除道具の中のものを相手に投げるが、全て切り払われてしまう。
しかし、それでいいのだ。私はあえて、相手に物を切らせている。
相手はほとんど場所を移動せず、斬撃での攻撃を繰り返している。
それを飛び跳ねて回避する。
…そろそろか…?
そう思うや否や、相手の様子がおかしくなった。どうやらうまく行ったようだ。
「っぐ…ぅ…」
ハンカチで口元を抑え、相手の元へ降り立つ。
剣を携え跪く様はさながら騎士のようだが、コイツは刺客。
どうしたものか…
「な、にを…した…」
「簡単な科学の実験だよ軍人さん。あとしゃがむともっと悪化するぞ。」
私は、この軍人に向かって掃除道具を投げていた。
その時、酸性の洗剤と塩素系の漂白剤がまざり、毒ガスが生まれた。
第一次世界大戦でも使われていた、塩素ガスの完成だ。
このガスは下に溜まる性質がある。だから私はなるべく上に逃げていたのだ。
「…っぐぅ!まだ…だ…」
ヒュン!と目の前に斬撃が舞う。
まだ戦うつもりらしい。
もう戦える状況でもないだろうに。
しかし避けなければやられてしまう。
こちらも戦闘態勢にうつる。
その時、聞き慣れた声が響いた。 「お父、さん…?な、何、やってる、の…?」
そこには百合の姿があった。
お父さん?今、こいつにお父さんと言ったのか?
「百合。危ないから下がってなさい。」
「ちょ、だって、なんで?お父さ、ん、」
「いいから下がりなさい。」
「あれ、あの子、わ、私の、友だ、ち。なの。」
「お父さんのいうことを聞きなさい。」
そこで家族喧嘩はやめていただきたい。一人ついていけないのはなんか寂しい。
「お父、さん、なんか、大っ嫌い!」
今ので確信した。
どうやら本気で親子のようだ。すごいショック受けてる。
百合に手を掴まれ、連れてかれる。軍人はいまだショックを引きずっているようだ。
「あ、あとで、せ、説明、する、から…次、て、テスト。行こう。」
そう言って彼女と私は授業へと向かった。 『大いなる父の肋骨 太陽の義妹にして勝利の女神』
大いなる『父』の被造物はこの世に四つのみ。
太陽。麦。聖剣――――そして勇者の肉。
人間は自然によって勝手に生まれた存在であり、故に全人類は勇者の下位互換である。
『血も涙も焼き払う剣はこの銘を』
神を讃える言葉に聞こえるがこんな唄はこの世の何処にも記載がない。
妙な危機感を感じた男達は、遅過ぎた。
黒髪を神聖視するあまり、人々が勇者を恐れた理由すら忘れてしまうのだから。
赤毛の彼がニヒルに笑う。
「ーーーーーーーー――『ヨハンナ』」
音も光も無く、炸裂する。
聖剣ヨハンナ――――30年前に勇者アクィラが魔王討伐作戦に用いた武器。
神の子でなければ熱量に耐えきれず能力を使えないと言われた戦略兵器級の魔道具である。
今宵に蒸発させた物など大抵の人には関係無い。
翌朝になればこの国はいつもの日々がやってくる。 世界観に対して設定とかストーリーの因果関係がぐちゃぐちゃやなあ >>23
一回、起承転結だけ簡単に書いた方がええと
用語使いたい気持ちは分かるけど、なんかふわふわしてるで ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています