中国経済、8月に持ち直し-若者の雇用改善と統計局

8月の都市部失業率は5.2%-前月を若干下回った
悲観論のピークは恐らく過ぎた-スタンダードチャータード
中国の経済活動が8月に持ち直した。夏季の旅行需要と刺激策が追い風となり、景気低迷の最悪期が過ぎ去りつつあるという楽観論が慎重ながら強まった。

  国家統計局が15日に発表した8月の工業生産は前年同月比4.5%増、8月の小売売上高は同4.6%増となった。いずれもエコノミスト予想を大きく上回り、7月に記録した伸びを超えた。

  中国政府はここ数週間、景気減速を乗り越えようと成長促進策を強化。家計支出を促す計画を発表し、インフラ事業の資金を賄う公債発行を加速させ、大都市における住宅購入規制を緩和した。

  スタンダードチャータードの大中華圏・北アジア担当チーフエコノミスト、丁爽氏は「悲観論のピークは恐らく過ぎた。特に政策ファクターを考慮すれば、ある程度の不安定さはこの先もあるかもしれないが、8月のデータは経済が今後もより深刻な落ち込みに持続的に見舞われる可能性が低いことを示している」と指摘した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-15/S108GTDWLU6801