0001風吹けば名無し垢版 | 大砲2023/09/06(水) 07:56:47.24ID:C+GLiWek0 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。 信号所に汽車が止まった。 向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。 娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、 「駅長さあん、駅長さあん。」