アーノルドも「ワタル、いいぞ」

 誰がどう見ても難しい状況だったが、背番号3はチームに抜群の安定感をもたらしたのである。

 適切なタイミングで適切な場所にポジションを取りながら、相手の危険なプレーに対応していく。しかも、ボール保持時の動きも賢い。17本のパスのうち15本を通し(成功率は88パーセント)、タックル、インターセプトを1回ずつ、さらにクリアを2回記録した。

 特に、アンフィールドを大きく沸かせたのが後半22分の場面だ。インターセプトと力強いタックルでボールを奪い切ると、素早く縦にパスをつけた。遠藤がタックルを成功させると、右SBのトレント・アレクサンダー=アーノルドが思わずガッツポーズ。「ワタル、いいぞ」とでも言っていそうなイングランド代表DFの姿は、アンフィールドの住民たちの気持ちを代弁していたように思う。

https://news.yahoo.co.jp/articles/abd00110250b11bc38bc1f2d5e66fbaeb35b72e1