韓国セマングムで行われた「世界スカウトジャンボリー」(以下、世界ジャンボリー)に「BTSを出演させるよう国防部は措置をとってほしい」と発言した、国民の力党員ソン・イルチョン議員がファンから多くの反発を受け、苦しい言い訳をした。

ソン・イルチョン議員は8日、自身のフェイスブックで「国防部はBTSが国格を高められるよう、世界ジャンボリー大会で公演をすることができるよう支援をお願いしたい」と主張。これを見たファンは激怒し、反対声明を出すなど事態が大きくなった。

一部ファンは「『世界ジャンボリー』騒動の後始末を、BTSにさせようとする権威主義的発想」と強く反発。DCインサイトのBTSギャラリーには声明文が投稿され、「『世界ジャンボリー』で荒廃した韓国の国格を復活させるために、BTSを泥沼に誘い込む反民主主義を断固として拒否する」とつづられている。

同日、国民の力党のキム・ギヒョン代表がソウルの気象庁を訪問。台風の状況を点検する中で、ソン議員のBTSジャンボリー出演要請に関する質問を受けると「党レベルで議論して答える事案ではない」とし、「ソン・イルチョン議員が、個人的に関心を持っている分野だ」と一線を引いた。

さらに同党のユン・サンボム首席報道官も「ソン議員が個人的に話したことであり、BTSの兵役免除も積極的に意見を出していた」と明かし「世界ジャンボリーが難航しているため、若者を慰労するに値するという趣旨で話したのではないか」と、あくまでもソン議員の個人的意見であることを強調した。

そんな中、自身への非難が殺到したソン議員は9日午前、MBCラジオ「キム・ジョンベの視線集中」に出演。「BTSのファンは、“ジャンボリー大会の事態の収拾を、BTSにしろと言うのか”と誤解をしているようだ。『BTSの兵役免除法案』を出した議員はまさに私だ」と言い「韓国に対する美しい思い出、忘れられない財産をつくる手助けができたらと思い、(国防部へ)要請した」と説明。

DJのキム・ジョンベから「国防部とBTS所属事務所の間で、実際に協議が行われたのか」という質問には「確認しなかった」とし、「私が国防委員なので、意見を出せば政府が分析をし、可能性を探ることができる。そのため、私が意見を出したのだ」と語った。