厚生労働省の人口動態統計月報年計(概数)によれば、2022年の日本人の年間出生数は77万747人だ。

前年に比べて5・0%、4万875人の減少である。80万人割れとなったのは1899年に統計を開始して以来初めてだ。

1人の女性が生涯に出産する子供数の推計値である合計特殊出生率は1・26にまで低下し、2005年と並ぶ過去最低を記録した。

出生数の減少はコロナ禍による影響もあるが、それ以前から加速傾向にあった。100万人台を維持していた15年の出生数は100万5721人である。それからわずか7年で4分の3の水準に落ち込んだこととなる。

22年の自然減少は過去最大の79万8214人で、前年より16万9980人拡大した。20年の国勢調査によれば、外国人人口は274万7137人で総人口の2・2%に過ぎない。出生数の減少がそのまま人口減少に直結する。

出生数の減少に歯止めがかからない限り人口は減り続ける。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が公表した「23年推計」によれば、日本人人口は20年の1億2339万9000人から2120年には4122万9000人へ66・6%も少なくなる。わずか100年間で3分の1になったのでは、国のカタチは大きく変わるだろう。

https://www.sankei.com/article/20230618-IGZNFE5CUFJB7DRTZAQEL4EBZU/