指示役「ルフィ」は今村磨人被告か…口座に強盗被害金、フィリピンで引き出し

関東など各地で相次いだ「闇バイト」に絡む一連の強盗事件で、指示役「ルフィ」が関与した京都市の事件の被害品を売却した金が、今村磨人(きよと)被告(39)(窃盗罪で起訴)の口座に送金され、フィリピン国内で引き出されていたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は今村被告が「ルフィ」の可能性があるとみて捜査している。

警察当局は、特殊詐欺グループの幹部だったとされる今村被告ら男4人が2月にフィリピンから強制送還された後、一連の強盗との関連を捜査してきた。強盗事件との具体的な接点が判明したのは初めて。ほかに「キム」「ミツハシ」などと名乗る指示役がおり、警視庁は他の3人の関与についても調べる。

捜査関係者によると、京都市の腕時計買い取り店で昨年5月、高級腕時計41点(約6900万円相当)が奪われる強盗事件が発生。その後の捜査で、被害品のうち11点(約1300万円相当)を運んだとして盗品等運搬罪で起訴された無職宮沢優樹被告(22)が、SNSを通じて「ルフィ」から指示を受け、腕時計を仲間に渡して東京都内の貴金属買い取り店で換金させていたことが判明した。

宮沢被告は同11~13日、換金させた金を含む約100万円を、北海道の銀行に開設されていた今村被告の口座に送金。口座からは同時期に、今村被告ら4人が当時収容されていたフィリピンの入管施設「ビクタン収容所」近くの現金自動預け払い機(ATM)などで、ほぼ全額が引き出されていた。引き出しに使われたカードも、今村被告の名義だった。

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