https://news.yahoo.co.jp/articles/4b737645d11940d3119899302f64b21abfbc50de

1965年から週刊誌を中心に報道されてきたジャニー喜多川氏による性加害問題。被害者が男子であり、同性間であることから、「セクシャルマイノリティの特殊な加害」と捉える人もいるかもしれない。

しかし、藤森教授は「性加害の問題は、セクシュアリティや性欲に関連していると考えられがちですが、パワーゲームの一環であり、支配と服従の関係を作るための方法の1つなんです」と説明する。
「自分の思うがままにできるという意味で、支配と服従の関係が常にあります。支配というと脅迫的なイメージを持ちますが、『よしよしする』『可愛がる』という意味の支配も含まれています。おもちゃや道具のように、子どもをコントロールするのです」
その一例が、同世代間で起こるいじめの一環としての性暴力だ。男子が男子をいじめるときに性的に辱めるために、パンツをずらして性的(類似)行為をするケースもあるという。
ジャニー喜多川氏については「トップにいる中で、自分がすごいんだという価値観を植え付けた上での加害行為ですので、緻密で悪質です」と断じる。
「被害者が今も加害者に愛着を持つ理由は、加害者による手なづけ(グルーミング)によるものです。自分の中で怒りの感情がまだ出しきれず、どこか怒りをコントロールしようとして、許しのような言葉が発されているんだと思います。被害者はそれが何十年経っても抜けていないと感じます」