0001風吹けば名無し
2023/04/23(日) 22:06:03.52ID:M8/GY/0H0父親や親戚の男たちは娘たちがスウェーデン人と関わることを禁じた。
しかし教育を受けたファディメは、自立して生きる道を夢見て、家族と対峙した。
二十二歳になったファディメには、スウェーデン人の恋人ができた。
秘密にしていたが、ある日父親に見つかってしまう。
九八年、「ファディメと恋人を殺す」と脅迫する父と兄を告訴したファディメは勝訴。
兄は一年の保護観察処分になり、父親はファディメを自由にすると誓わせられた。
だが、一カ月後の大雨の日に、恋人は「運転を誤って」死亡。
捜査では車への不審な工作の跡は見つからなかった。
そして、その一週間後に「偶然出会った」兄が彼女に激しい暴力をふるう。
それでも警察は「家族と仲直りするように」と、警報装置をわたすだけだった。
そして、二カ月後、ファディメは母と妹に会うため密かにスウェーデンでの故郷の町ウップサーラを訪れた。
ところが、妹のアパートに父親が銃を持って押し入り、ファディメの頭を撃ち抜いた。即死だった。