管理職「なりたくない6割」時代の背景 出世より「持続可能な働き方」の価値観に変化〈AERA〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ae8f16d808cabf19d9aaedd64ddb90730260636

 約6割が「管理職」に昇進したいと思わない──。目標であり、出世のための階段とされてきた管理職が揺らいでいる。責任の重さ、長時間労働、部下との関係。その憂鬱さ、つらさを訴える声が聞かれる。打つ手はないのか。AERA 2023年3月27日号の記事を紹介する。

【管理職 官公庁・企業・学校などで、管理または監督の任にある職。また、その任にある人】

 辞書に載っている管理職の定義だ。かつては、出世コース上にあるとされ、多くの人が同期や先輩を出し抜き、我先にと目指したポジションに異変が起きている。

 厚生労働省の「労働経済白書」(2018年版)によると、役職に就いていない職員や係長・主任相当の職員で「管理職に昇進したいと思わない」のは61.1%。「管理職以上(役員含む)に昇進したい」の38.9%を大きく上回っているのだ。

 厚労省の元労働局長で、事業創造大学院大学の浅野浩美教授(キャリア論)は、

「管理職は、責任が重くなり、長時間労働になるので避けたいと考える傾向が強まっています。また、強く言えば、ハラスメントだと訴えられる可能性だってある。マネジメント力に自信がない人は手を挙げなくなっている」

 と説明する。