メキシコで米国人4人が拉致された事件を受けて同国の治安の悪さが脚光を浴びる中、メキシコの
ロペスオブラドール大統領は13日、「メキシコは米国より安全だ」と訴えた。

大統領は定例記者会見で、「安全にメキシコを旅行するのに何の問題もない。それは米国に住む同胞のメキシコ人と同様に、
米国人も知っていることだ」と語った。

拉致された米国人4人は今月上旬、米国と国境を接するメキシコ北部のマタモロスで、麻薬密売組織の関係者と思われる
武装集団に襲撃された。この襲撃で米国人2人と、巻き添えになったメキシコ人1人が死亡した。

米テキサス州公衆安全局は10日、麻薬密売組織による凶悪犯罪の危険があるとして、春休み中はメキシコ渡航を避けるよう
住民に勧告した。

ロペスオブラドール大統領はメキシコの治安について地元記者から質問され、メキシコは米国人観光客や駐在員に
人気があると強調。「米政府の警戒情報では、安全に渡航できるのはカンペチェ州とユカタン州だけだとしている。
もしそうであれば、これほど多くの米国人がやって来てメキシコ市や国内各地に居住しているはずはない。過去数年で、
メキシコに居住する米国人が増えた。どういうことだ? なぜ疑心暗鬼になる?」と問いかけた。

大統領はさらに、「この国がメキシコ国民のために発展し続けることを望まない米国の保守系政治家」が、
反メキシコキャンペーンを展開しているとも主張した。

米国務省は、メキシコ32州のうちマタモロスがあるタマウリパス州など6州について、渡航しないよう勧告している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/89cccba16ccd4283e6cc45045f00b8673b0b9d74