北朝鮮は9年前、ひそかに拉致被害者2人の生存情報を日本に伝えていた 今も「なかったことに」 政権にとって「不都合な事実」なのか
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d84f5f84907a374c35215f624874ab06debb45b

北朝鮮による日本人拉致被害者5人が帰国してから20年以上が過ぎた。日本政府は横田めぐみさん=失踪時(13)=ら安否不明者12人の帰国を求め続けているが、進展はない。ただ、この間、両国による水面下の協議で北朝鮮側から「重要情報」が寄せられていた。北朝鮮が入国を認めていなかった2人が「生存している」という情報だ。

 北朝鮮側が打ち明けたのは2014年。日本側に「2人は平壌で生活している」と伝え、一時帰国の案まで示した。当時の安倍晋三政権にとっても驚きの情報だった。しかし、安倍政権はこの提案を最終的に拒否する。「拉致問題の幕引きを狙う北朝鮮の謀略」と警戒したためだ。政権はその後もこの情報を伏せ続けている。なぜ「なかったことに」しているのか。2人はどんな人物だったのか。真相を追った。(共同通信編集委員=三井潔)