酔って道路にしゃがみこむ女性…車ではねて670m引きずり死なす、懲役4年判決

岐阜市で2021年3月、女性が車にはねられて死亡した事件で、殺人未遂罪や自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)などに問われた同市の引っ越し作業員高佑翔(ゆうと)被告(22)の裁判員裁判で、岐阜地裁は3日、懲役4年(求刑・懲役6年)の判決を言い渡した。

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 入江恭子裁判長は、女性が酒に酔って道路上にしゃがみこんでいたことが事故の原因だとして、「被告人の過失の程度は大きくない」とした一方、「被害結果の重大さなどを踏まえると実刑は免れない」と量刑の理由を述べた。

 判決によると、高被告は21年3月12日午前4時15分頃、同市都通の県道で、道路上にいた同市の保育士西林貴子さん(当時25歳)をはねて約1時間40分後に死亡させた。また、はねた後に救護措置をとらず、西林さんを引きずったまま約670メートル走行した。

 被告側は公判で、高被告は物をはねたと思っていたとして殺人未遂罪などは成立しないと主張したが、判決は、衝突後すぐに確認しなかったことなどから、「人ではなく物と衝突したと信じている者の行動としては極めて不自然」として退けた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3fcdb6321e3ab2e2331c2ac46b4516a8c885ffa1