【朗報】東大など、エナンチオ選択的な触媒的プロパルギル位アルキル化反応を実現
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東京大学(東大)と東邦大学の両者は2月24日、イリジウム触媒の存在下、可視光照射による光反応で「アルキルラジカル」を生成する「4-アルキル-1,4-ジヒドロピリジン(4-アルキル置換ハンチュエステル)」に着目し、これを求核的なラジカル反応剤として用いることで、プロパルギルアルコールのエナンチオ選択的な触媒的プロパルギル位アルキル化反応に世界で初めて成功したことを共同で発表した。
「プロパルギル位」とは三重結合に隣接する飽和炭素のことで、そこに置換基を導入する反応を「プロパルギル位置換反応」という。プロパルギル位に不斉炭素を有するプロパルギル位置換化合物は、不斉炭素に隣接する三重結合の高い反応性がもたらす薬理活性が知られており、医薬品としても極めて重要な化合物群だ。
一方でプロパルギル位に直接的に置換基を導入する「触媒的プロパルギル位置換反応」は、位置選択性や反応中間体などの制御が困難であり、置換アレン生成物や置換アレン重合生成物などが混合物として得られてしまうことが問題だった。そのため、触媒的プロパルギル位置換反応は開発が遅れてきたという。
それに対し東大の西林教授らの研究チームは、2000年にルテニウム触媒などを用いた触媒的プロパルギル位置換反応の開発に成功し、それ以降、研究をリードしてきた。特にエナンチオ選択的な触媒的プロパルギル位置換反応には世界で初めて成功しており、これまでさまざまな炭素原子求核剤、ヘテロ原子求核剤、ヒドリド求核剤などによる不斉プロパルギル位置換反応を実現している。
しかし、官能基で活性化されていない単純なアルキル基の導入に関しては、アルキル化求核剤の反応性が高すぎるなどの理由により、これまで触媒的な不斉プロパルギル位アルキル化反応は、官能基を含むアルキル化求核剤を除き、報告例がなかったという。
そこで今回は、イリジウム触媒存在下、可視光照射による光反応でアルキルラジカルを生成する4-アルキル-1,4-ジヒドロピリジン(4-アルキル置換ハンチュエステル)に着目。そして、それを求核的なラジカル反応剤として用いることで、プロパルギルアルコールのエナンチオ選択的な触媒的プロパルギル位アルキル化反応に世界で初めて成功したとする。なお、今回の触媒反応は、イリジウム触媒による光レドックス反応と、ルテニウム触媒による不斉プロパルギル位置換反応という、2種類の触媒反応系を組み合わせることで実現したという。 光レドックス反応の触媒サイクルでは、光励起されたイリジウム触媒と4-アルキル-1,4-ジヒドロピリジンとの間の単一電子移動により、フリーラジカルであるアルキルラジカルが系内に生成される。
一方、不斉プロパルギル位置換反応の触媒サイクルでは、ルテニウム触媒が、プロパルギルアルコールの配位と脱水により、触媒的プロパルギル位置換反応における重要な反応中間体であるアレニリデン錯体へと変換される。ここでアレニリデン錯体がフリーラジカルであるアルキルラジカルを補足してアルキニルラジカル錯体となり、さらにイリジウム触媒との単一電子移動によりアルキニル錯体へと変換され、プロトンの授受後に、高いエナンチオ選択性でプロパルギル位アルキル化生成物が得られると考えられるとしている。
すなわち、ルテニウム触媒の中心骨格が、ラジカル反応や単一電子移動で生成する反応中間体を安定化する鍵として働くことで、同触媒反応が進行することが推定され、このことは密度汎関数理論に基づく電子状態計算法であるDFT計算の結果とも一致するとした。
研究チームによると今回の反応系は、可視光照射下、常温で反応が進行しており、従来のプロパルギル位置換反応やアルキル化反応と比べ、反応条件はよりマイルドだという。さらに、従来の反応系で必要だった有機金属アルキル化剤やハロゲン試薬を必要としないため、カップリング反応などを利用したアルキル基を導入する従来法と比べてより環境に優しいクリーンな反応系であることも優れた点としている。
https://i.imgur.com/fPJxgfU.jpg ググっても実在しない単語だらけ
なにハルク泉って?詐欺師? プロパルギルアルコールでは珍しいだけで触媒でエナンチオ選択制を持たせるパターンは色々あるわね 読んだだけじゃエナンチオが何か分からん
副反応を教えてできるだけ純な生成物を得るという意味での選択? 光学異性体のうち目的のものだけを選択的に、てことか >>13
エナンチオマー(立体異性体)を制御する反応や
わかりやすくいうと指と手のひらが混ざった中から手を作り出す反応で
エナンチオ選択性がなければ右手と左手が混ざって作られるところを右手だけ作ることができる技術や つまり高いエナンチオ選択性でプロパルギル位アルキル化生成物が得られると考えられるわけね >>17
>>1の図の反応前は2種類?の光学異性体がごっちゃになった状態みたいやね
ここから片っぽの光学異性体だけを作り出せるってことか、、、すごいやん 書いてる奴頭悪そう
本当に頭良い人は難しいことも分かりやすく伝えられるから >>17
光学異性体ってやつか
人工的に作ると両方できちゃって片方は有用だけど片方は発がん性あるとかいう こういう触媒化学ってどうやってアタリをつけるんやろうね
しらみ潰しだと一生かけても足りんやろうし >>30
先行研究で似たような特性とか化合物からって感じやないか
最後は直感とか経験とかになるんかね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています