■「あやしいと思ったが、どうしてもお金が欲しかった」

 白昼の繁華街で起きた強盗事件の実行犯は、SNS(交流サイト)の「闇バイト」を通じて組織されていた。公判で、経済的に困窮した女が安易に応募した結果、犯罪の片棒を担がされ揚げ句に「指示役」から突然連絡を絶たれ、「使い捨て」にされた経緯が明らかになった。

 「あやしいなと思ったが、どうしてもお金が欲しかった。後悔している」。公判で、闇バイトに応募した理由や経緯を問われた女(45)は、か細い声で繰り返した。

 女は重度のダウン症と自閉症を抱える子ども2人を育てていたが、自身も発達障害やうつ病のため就労が難しく、障害年金に頼る暮らし。家賃の滞納などで約150万円の借金を抱えていた。今年4月、一度に高額報酬がもらえる仕事をツイッターで探したところ、「強盗のふりをするバイト」の募集を見つけた。報酬は300万円。怪しいとの認識はあったが「抱えている借金を払ってしまいたかった」という。


地獄だろ