0001風吹けば名無し
2023/02/09(木) 14:57:14.27ID:3MKUTqnea「おらぁぁぁ!!」
自分の身の丈以上にもなる大剣を振り回し、魔王の手下共を蹴散らした。
50kgの鉄塊を猛スピードで振り回す一撃はまるでバターのように雑魚どもを切り伏せる。
俺は無双状態で魔王に玉座へと向かった。
「ここまでだ、魔王!」
「ククク……この程度で俺を追い詰めたなどと思っているのか? 奥の手は常に」
「うるせぇ!」
御託を並べる魔王を無視して、俺は一気に斬り掛かる。
その刹那に、魔王は不気味な笑みを浮かべた。魔王が指を鳴らすと、俺の視界がぐにゃりと歪む。眩い光に包まれて、俺の身体は宙に浮いたような感覚に陥った。
身体に冷たくて固い感触、目が覚めると俺は「コンビニ」という看板のついた不気味な光る建物の前で寝そべっていた────。
第0話 ~完~