「僕は、“ルフィ”の子分でしたよ。暴力、根性焼き、食事の取り上げ…彼らの恐怖支配はすさまじいものでした」

 と語るのは、現在、特殊詐欺に加担した罪で、国内の刑務所に服役するKさんだ。

 昨年から全国で10件以上も発生している連続強盗事件。
東京・狛江市では、大塩衣与さん(享年90)が殴打され、亡くなるという強盗殺人事件にまで発展している。

「実行犯らは次々と逮捕されており、犯行の実態が徐々に明らかになってきました。
彼らは、ネット上で募集される“闇バイト”に応募してきた寄せ集め。
黒幕は、フィリピンの入国管理局が管轄する『ビクタン収容所』から指示を出していたことがわかっています。
警視庁は、すでに特殊詐欺の容疑で逮捕状が出ている渡邉優樹容疑者、今村磨人(きよと)容疑者ら4人を、強盗事件の黒幕だと疑っており、
身柄の引き渡しをフィリピン当局に求めています」(社会部記者)

 彼らは身元を伏せるため、コードネームを使っていた。
渡邊容疑者と今村容疑者のコードネームは、どちらも人気漫画『ワンピース』の主人公から取った“ルフィ”。
この2人組の“ルフィ”こそ、冒頭のKさんの“親分”だった人物だ。Kさんの内縁の妻を通じて、本誌はその実態を取材した。

 そもそもKさんは、2019年11月、フィリピンで特殊詐欺グループの“かけ子”として36人が一斉に逮捕された際に、捕まったうちの一人だ。

「そのグループを率いていたのが、渡邉容疑者と今村容疑者です。
僕らが逮捕された際には逃げていましたが、その後捕まり、それぞれ収容所に送られて来ました」

 だが彼らは、Kさんのような“下っ端”とは別格だった。





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