優しくしたら執着され、拒絶したら裏切られたと逆恨みされ、
一切関わらなければ社会に排除されたと敵意を向けられ、
国に助けを求めても自己責任と責められて、
生ぽ受けたら受けたで差別され、
じゃあ何が救いになるかと言えば死しかなく、
かといって自殺する勇気はなく、
負け犬の様に人知れず無様に死んでいくのも気に入らず、
今までの鬱積を晴らすかの如く、死なば諸共で人様を巻き添えにし、
刑務官によって確実に絞首刑に処せられる事を願い、
刃物を手に取り街へ繰り出す。
そんな己の未来しか見えぬ、
齢30の荒んだ人生。