今年8月、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で全国高校野球選手権大会に出場した母校の試合を観戦中、禁煙の観客席で加熱式たばこを吸った井手順雄(のぶお)・熊本県議(63)が25日、辞職する考えを明らかにした。26日朝、後援会幹部の了承を得られれば同日にも県議会に辞職届を出すという。来春の県議選には立候補する方針。

井手氏を巡っては24日夜、タクシー運転手が「うち殺すぞ(ぶち殺すぞ)」などと暴言を吐かれ助手席を蹴られたとして、熊本市のタクシー会社が警察への被害届提出を検討している。井手氏は毎日新聞の取材に「酒に酔って記憶にないが(ドライブレコーダーの)映像が残っているなら間違いないだろう」とし「甲子園で喫煙した経緯もある。一度けじめをつけたい」と述べた。

 井手氏を乗せた熊本市のタクシー会社によると、井手氏は24日午後8時ごろ、帰宅のため同市南区の飲食店から乗車。途中で「道が違う」などと腹を立てて暴言を吐いた上、助手席を蹴るなどしたという。同社は道を間違えたことを認めた上で「運転手は『怖かった』と話している。警察への被害届の提出も検討したい」としている。

https://mainichi.jp/articles/20221225/k00/00m/010/371000c