人間の感情を大きく動かせるシーンはさほど多くない
感動か絶望か
振れ幅の大きいシーンを用意した後は、その前振りを積み上げるようにプロットを組む

そして感動と絶望は大枠では二つしか存在しない

「物語が感情移入するように仕掛けた人物が報われるか、蔑ろにされるか」
「或いは彼の想いや信念、尊厳が肯定されるか、否定にされるか」

正確ではないが「物語が感情移入するように仕掛けた人物」を便宜上、主人公として呼ぶ

・主人公が家族愛や友情、恋人の情の深さに気付く、再認識する
・家族や友、恋人を取り返しのつかない形で害される
・家族や友、恋人に裏切られる
・主人公が行動によって愛情の深さや想いの強さを示す
・主人公が彼が重きを置いている集団から尊重されるか、否定されるか
・主人公が信念を全うできるか、できないか
・主人公が社会的な成功を収めるか、抑えないか
・主人公が自身の喪失を埋め合わせることができるか、できないか


感動的なシーンとはこの八つだ
手を変え品を変えてこの八つのシーンを効果的に、かつ一つでも多く短いスパンで配置する
それが面白い小説を書くための方法