0001巴韮那谷
2022/12/16(金) 18:26:48.28ID:4mv/UKDM0題名は未定
突然だけど、戦巫女は知っているかい?
まあ、言葉の通り戦う巫女のこと。
もし生まれ変わるときに神様から『戦巫女にならないか?』と言われたら出来るだろうか?
もちろん神様に、可愛さと力は保証されると約束されていてだ。
きっと大半の人がやりたがると私は思う。
私も最初はそう思っていた。
だが、過去の私に一つ言えるのなら言いたい。
『戦巫女はやめておけ』——————と
□□□
成人して五年ほど経ったころに出来事は起きた。
その日は、久しぶりに家から出て散歩をしていた。家を出て三十分が過ぎた頃に突然体が重くなり、その場に跪き、倦怠感、頭痛、吐き気、心臓に走る激痛などが一気に込み上げてきた。死ぬと思い
「誰か……助けt…….」
必死に声を絞り出したが全て言い終わる前に意識を失った。
問題はその後だ、目が覚めると一つの椅子とハーフアップでメイド服のようなものを着た可愛い女の人が目の前にいた。ここは何処で、目の前にいる人は誰なのか気になり頭をフル回転させていると
「ようこそ死後の世界へ、私は案内人の女神アリサ・ツベルト。以後お見知り置きを」
目の前にいた可愛い女の人は案内人であり女神だったのだ。私は『死後』という言葉に反応し彼女に質問した
「え、私、死んだの?」
「はい。あなたは先程、謎の病に襲われ亡くなりました」
彼女の言葉を理解するのに時間がかかった。
「そっかぁ、私死んじゃったのかぁ〜……………」
(ん? 死んだ? 私が? 謎の病に襲われて?)
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜、わ、私、死んだの? え、本当に?」
「はい。本当です」
「本当の本当?」
「本当の本当です」
そう、私、新橋巫琴は25歳という若さで死んでしまった。しかも、謎の病(笑)に犯されて。
私は今の状況を整理した途端右頬に涙が流れた。
「私まだ、結婚も、就職もまだ何もっ……できて…‥ないっ……のに…………」
「あ、あの大丈夫ですか?」
あぁ、なんて優しい女神なのだろうか。彼女をギュッと抱きしめてやりたい。