0001風吹けば名無し
2022/12/03(土) 15:54:42.26ID:iDerYGDY0俺「真面目に生きたのに、何もご褒美ないんですか?俺は自己犠牲によって家族や周りのために尽くしました!!!!!」
女神「はぁ・・・ないですよ?死んだ後に“自動的に、普遍的な救済システム”なんて存在しないんですよ」
俺「何が存在するんです?」
女神「死後の世界も生きてる時の世界も同じです、“あるものしか存在しない”んですよ?だから“自分の正直な気持ちに忠実に生きた人”は“勝ち組”だと言ったんですが」
俺「ふざけるな!俺は社会の規範や指標、世間でいわれる“幸せな人生”を勝ち取った!」
女神「そんなあなたを誰かが特別視しましたか?みんな普通にやってる事ですよね?誰もあなたに興味なんてありませんよ?」
俺「あ?」
女神「仮に、です。社会において最も規範から外れた人の人生があるとしましょう。その人間は人生においても死後の世界においても、“常に納得した人生”を送っていたとしたらどうです?」
俺「俺がそんなものを認めると思っているのか?」
女神「ですから、“この世界は死後の世界も現世での人生も同じで《あるものしか存在しない》”んです。《普遍的、遍在的な救済システム》はないんです」
俺「・・・俺がここまで社会や世間様の規定に乗っ取って生きてきたのに何も報われないのか・・・」
女神「ですから、見当違いも甚だしいです。《自らの現実や人生は、“捉え方”》によっていくらでも意味が変わります。世間や社会が作った物差しで生きても“何もない”」
俺「俺は・・・俺が楽しい事ってなんだ?俺の正直な気持ちってなんだっけ?普通に生きていて、ずっとその疑問が浮かんでた。“本当の人生”を追い求めていた気がする」
女神「あなたはずっと死んだ後もその問答を永遠に続けるんですね・・・」