「ぶらぶら歩いて二里行き三里行き、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、
降って湧わいた災難、メロスの足は、はたと、とまった。見よ、前方の川を。
きのうの豪雨で山の水源地は氾濫はんらんし、濁流滔々とうとうと下流に集り、
猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵こっぱみじんに橋桁はしげたを跳ね飛ばしていた。」

ここの臨場感好き