『Journal of Affective Disorders』誌掲載の18~22歳を対象にした研究(注1)によると、ソーシャルメディアの使用が、不安障害を引き起こすリスクを高めることを示唆しています。
268人の大学生を対象としたAPAによる研究(注2)では、Facebookで自分と他人を否定的に比較すると、反芻思考の増加を招き、抑うつ症状を悪化させると報告されています。
デンマークのシンクタンク「The Happiness Research Institute」が2015年に行った研究(注3)では、1,095人の被験者に1週間Facebookを全く使用しないよう依頼したところ、使い続けたグループには変化を認められませんでしたが、使用しなかったグループは生活満足度が有意に上昇しました。
これはFacebookのようなSNSには、生活の良い面が切り取られて投稿される傾向が強く、それを見た人が自分の生活(当然、良いことも悪いこともあります)と比較してしまうということが一因であると考えられます。また、いいねやフォロワー数のように比較しやすい数字の存在もその一因でしょう。
実際に『Journal of Social and Clinical Psychology』誌に掲載されたヒューストン大学のMai-Ly Steers氏による研究(注4)では、Facebookを通じて他人の良いハイライトを見ることで、自分自身の体験と比較して抑うつ気分を引き起こすと指摘しています。