26歳で「早発閉経」と診断された。結婚発表した千種ゆり子さんが今、伝えたいこと。

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幼稚園の幼馴染と2年半前に結婚していたことを9月末に公表した気象予報士の千種ゆり子さん(34)。

「いつかは子どもがほしい」と思っていたが、2015年、26歳の時に「早発閉経」と診断された。

誰にも言えないまま、約3年にわたって取り組んだ不妊治療。自分の子どもを持つことを諦めた日。人生のパートナーとなる人との再会──。

「子どもは?」という質問に傷つくことが怖かった千種さんは、「それでも伝えたいことがある」と自身の経験を公表することを決めた。

生理が来ない。消えない後悔。

26歳で「早発閉経」と診断された。結婚発表した千種ゆり子さんが今、伝えたいこと。
写真:KAORI NISHIDA
早発卵巣不全。いわゆる「早発閉経」と診断されたのは、もうすぐ27歳の誕生日というタイミングだった。

卵巣の中には原始卵胞と呼ばれる「卵子の卵」があり、生まれた時が最大で、年齢とともに減っていく。早発閉経の人は、この減少のスピードが極端に速く、40歳未満で排卵しなくなってしまうのだという。

聞いたこともない病名だったが、病院の先生の「妊娠は難しいかもしれない」という言葉は強く印象に残っている。

「幼い頃から『早く結婚して子どもがほしい』と夢見ていたので、それが難しいと知ってすごくショックでした」

生理が来ないことに気づいたのは、診断よりも2年8カ月ほど前。2012年、東京で24歳の夏を迎える頃だった。

「生理が3カ月遅れていたので、近所の産婦人科に行きました。結婚と妊娠の予定を聞かれて『今はない』と言うと、『じゃあ様子を見ましょう』とホルモン剤を処方されました」

以来、薬を飲むと生理が来るけれど、飲まないと止まるので病院に行く……の繰り返し。