ヒトだけが持つ「知恵の実」遺伝子がチンパンジーの脳オルガノイドを人化すると判明

 人間が食べた「知恵の実」を、チンパンジーに分け与えられるかもしれません。

 ドイツのマックス・プランク研究所(Max-Planck-Institut)で行われた研究によれば、ヒトだけにしか存在しない脳を巨大化させる「知恵の実」遺伝子ARHGAP11Bをチンパンジーの人工培養脳(脳オルガノイド)に組み込んだところ、大脳新皮質の幹細胞が2倍に増加し、ニューロンの劇的な増加するヒト化が確認されました。

 また逆にヒト細胞から作られたヒト脳オルガノイドから「知恵の実」遺伝子を奪ったところ、大脳新皮質の幹細胞数がチンパンジーと同レベルまで減少してサル化が起こったことも判明します。

 サルに「知恵の実」を与えるヒト化と、ヒトから「知恵の実」を奪うサル化の両方が実現したことにより、脳進化の理解が進むと考えられます。

 研究内容の詳細は2022年9月13日に『EMBO reports』にて公開されています。

(以下略、続きはソースでご確認ください)

ナゾロジー 2022.09.17
https://nazology.net/archives/115075