EU、新規食品として昆虫を初承認

https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/05/c731a7c4dd1c50e1.html
欧州委員会とEU加盟国の代表で構成する動植物・食品・飼料常設委員会(PAFF Committee)は5月3日、欧州委が提案していた、乾燥イエロー・ミールワーム(チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫)を使用した食品の販売に関する実施規則案を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州委は、2018年2月にフランスの昆虫食品製造EAPグループのアグロヌトリス(Agronutris)の販売承認申請を受け、欧州食品安全機関(EFSA)による安全性評価(2021年1月18日記事参照)を経て、イエロー・ミールワームを原料とする食品の販売承認とEUの「新規食品(Novel Food)」リストの更新を同常設委員会に諮っていた。今後、欧州委が規則案を採択して公布すると、正式にEU市場での販売が可能となる。

昆虫が新規食品としてEUで承認されたのは今回が初めてだ。欧州委によると、EUでは昆虫食品市場はまだ非常にニッチな市場だが、ほかに11件(5月6日時点)の昆虫食品の申請について、EFSAは現在安全性評価を行っている。昆虫食品に抵抗を抱く消費者は少なくないが、安全性が確認され、販売される製品が増えれば、市場が拡大する可能性がある。