ネット友達『ダークウェブの会員サイトがあるんだ』男「へえ…」
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ネット友達『マスカーレードってサイトでね』
ネット友達『エログロ動画から高精度自動翻訳の全世界チャット、麻薬や拳銃のショッピング、賭博から殺し依頼、なんでもアリなんだ。漫画やゲームも無料でダウンロードできるよ』
男「そんなところ…」
男「ちょ、ちょっと怖いもの見たさで興味あるかも」
ネット友達『オンラインカジノで招待枠がもらえてね。引きこもりでリア友もいないし、ボクといつもFPSしてくれる君にあげるよ』
男「これ捕まったりしない…?」
ネット友達『しないしない。怖いならストリーミングだけにして送金とかはしない方がいいかもね』 男「ガチでネットのスラムなんだな…うひひ、やばすぎるだろ…」
男「映画もドラマも漫画も小説もなんでも揃ってる…こんなの表に出たらエンタメ業界は終わりだな」
男「うわ…ペドや拷問動画まである…あいつこういうの見るのかな」
ネット友達『楽しんでるかい?』ピッ
男「うわっ!突然来たからびっくりした…」
男「ん、デスゲームチューブ…?なんだこりゃ?」カチッ
動画字幕『今回のデスゲームはイギリス…レート2150の"豚男"と、レート3210の"銃仮面"です』
動画字幕『舞台は森奥、ゲームは"殺人迷路"です。それでは皆様、オッズをどうぞ!』
男「なんだこれ…?」 男「仮面を被った二人の男が走ってる…」
男「うわっ!ボウガンの矢が飛んできたぞ!」
男「殺人迷路ってまさか、こんな罠だらけの森奥で迷路ごっこさせてるのか…?」
動画字幕『豚男が優勢です!』
動画字幕『ああっ!銃仮面、なんと先行する豚男の後頭部を撃ち抜いた!』
男「なっ!?」
動画字幕『銃仮面、見事ゴール!彼に賞金三万ドルが送金されます』
男「こ、殺した、ゲーム中に…」
男「それも司会は当たり前のように受け入れてる…」
男「や、やべえ、やばすぎるだろ…」
男「なのに、高揚感が止まらねえ…!」ゾクゾク
男「もっと!もっと見てえ…!」 ネット友達『え、デスゲームチャンネル?』
男『ああ、やばすぎるんだよあれ…徹夜で見ちゃった』
男『つーか、今も見てる…w』
ネット友達『知ってるしマスカーレードにいたら話も入ってくるけど流石に悪趣味じゃないか…?』
男『ここに誘ったお前が言うなよw』
ネット友達『そうなんだけど…あそこはヤバいよ』
ネット友達『よくないことが起こるかもしれない』 男「堅苦しい奴だな、あのキモオタ」
男「こんなの見てて怖いことなんて…」
ピコン
男「サイト内メール…?」
男「差出人…"スーパーマン"…?」
男「君をデスゲームに招待します?」
男「おい、これ、何の冗談…」
カシャン
男「え、スマホがひとりでに!?」
男「マウスが勝手に動いて、次々にマスカーレードのページが開いていく!?」
男「な、なんだ、なんだよこれ、ハッキングか!?」 男「仮想通貨口座を開設して、一千万円を得てデスゲームの退会不可メンバーに登録する!?」
男「な、なんだよこれ、勝手に俺の顔写真や住所が入ってて、後は決定ボタンを押すだけになってる」
男「そうだ、電源を落とせば…!お、落ちない、落ちないぞ!」
ピコン
【あなたはデスゲームチャンネルの挑戦者です】
【マッチングすれば所定の場所へ向かっていただきます】
男「なんだよこれ…なんだよこれ!?」
【向かわなければ、我々があなたの命を取り立てに向かうことになります】
男「なんだよこれはよぉ!?」 ネット友達『ほ、本当かいその話?』
男『全部お前のせいだ!どうしてくれるんだ!』
男『あんなの定期的にやらされたら、殺されるに決まってる…!』
ネット友達『だからボクは止めたんだ…』
男『くそったれ!』
ネット友達『…差出人、スーパーマンなの?』
男『何か知ってるのか?』 ネット友達『むしろ知らないのかい?あれだけチャンネルを見てたのに』
男『え…』
ネット友達『彼はマスカーレードのヒーロー、デスゲームレート9999、一位のヒーローマスクの人物…"スーパーマン"だよ』
ネット友達『騙りかもしれないけど…どっちにしろマスカーレードのシステムを乗っ取ってキミのパソコンをハッキングするなんてただものじゃないよ』
ネット友達『キミは何から恨みを買ってしまったんだい…?』 スーパーマンの正体がネッ友ってさっきネタバレされてて草なんよ 男「ランキング一位…こいつか」
男「顔はマスクで見えないけど、小柄だ…こいつ子供じゃないのか?」
男「こんなのがデスゲームのトップだなんて、あり得ない…」
スーパーマン『……』シュン
男「は、早すぎる…!倍以上の背丈の巨漢の首を、ナイフで一瞬で切断した!?」
男「人間じゃない…なんだよあの化け物!」
男「はぁ、はぁ、はぁ…」
男「あいつが、俺をこの殺人ゲームに引き摺り込んだのか…?」 ネット友達『やるしかないよ。どうにかデスゲームを生き残るんだ』
男『できるわけないだろこんなの…!』
ネット友達『…実はボク、ハッカーなんだ。一応アノニマスにも所属してて、このサイトの裏ページにもアクセスできる』
ネット友達『キミを攻撃した偽スーパーマンについても調べるし、デスゲームのゲーム内容や対戦相手の情報なんかも得られるかもしれない!』
ネット友達『不正登録だってログと証拠も見つけて、マスカーレード運営に交渉してみる!』
男『ネット友達…!』
ネット友達『ボクが巻き込んだんだ、絶対キミを殺させたりしない!』 男『わかった…やってみるよ』
ネット友達『それに、キミには才能があると思う。FPSやってて思ってたんだ、キミは反射神経と判断能力と記憶力が、明らかに常人離れしてる』
男『そ、そんな、ただのゲーム好きの大学生だぜ?』
ネット友達『キミさ、社会とか勉強とかスポーツとか、心の底から馬鹿にしてるでしょ?』
ネット友達『本気でやったこと、何もないでしょ?FPSも含めて』
男『……』
ネット友達『それに、モラルもないし、人の気持ちとかも考えないし、犯罪サイトへのアクセスに忌避感もなかった』
男『お前…』
ネット友達『ご、ごめん、馬鹿にしてるわけじゃないよ!』
ネット友達『ただ、キミにはデスゲームで生き残れる才能があるんじゃないかとボクは信じてる』 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています