おい、まだ起きてたのか、ぼうず😡
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ったく、しょうがねえな😡
寝られねえってんなら、おぢさんがひとつお話を聞かせてやろうじゃねえか😡 ――昔話をしよう😡
かつておぢさんは、大学を中退した😡
4年まで進んでのことだった😡 ああ、べつに何か事件があったわけじゃねえ😡
ただ疑問に思ったんだ😡
このままレールに載せられた人生で良いのか?😡
ってな😡 自慢じゃないが、おぢさんはそこそこ良い大学に入学していた😡
それも工学部だ😡
就職ランキング的なものでも、大学はいつも上位に食い込んでいる😡 大学名を言えば、誰もがおぢさんを称賛してくれる😡
おれ自身、見てくれだってそう悪くはない😡
普通にしてりゃ、俗に勝ち組と言われる人生を手にすることができたはず😡
その、はずだ😡
だが……😡 だがな、おぢさんはふと疑問に思っちまったのさ😡
きっかけは三回生の時だ😡
就職説明会とか、インターンとか😡
そういうのに参加してな😡 当時のおぢさんは思ったね😡
ああ……😡
これは違う、と😡 もともと、おぢさんは夢も希望もない若者だった😡
だから、普通に就職するものと漠然と思っていた😡
企業に所属して、結婚して😡
子供を設けて😡
退職後は、趣味と共に穏やかな老後を😡 そんな普通の人生――😡
……そうだ😡
この”普通”ってやつに、おぢさんは無意識に従属していたのかもしれない😡
――レールから外れるな😡
――和を乱すな😡
――みんながそうしているから😡
そういう価値観に、染まっていたのかもしれねえなあ😡 だけど……😡
就職っていう岐路に立って、おぢさんはようやく気づくことができたんだ😡
――これじゃあいけない!😡
――今のおれは、本気で生きちゃいない!😡
魂が叫んでいた😡
はっきりと、心の声がおぢさんの耳に届いた😡 >>8
理系なのに院に進まず3年でインターン…妙だな🤔 ――……そう、か😡
――気づいちまえば、簡単なことだったんだな……😡
21年間、生きてきて😡
自分の心のすがたが、そのときはっきりと理解(わか)った😡
――おれは……😡
――おれは、普通の人生ってやつが、イヤだったんだ……😡 ……なんて言えばいいんだろうなあ😡
たぶんおぢさんは、安定を取りたくなかった😡
この21歳という若芽の季節に😡
人生の射程距離を確定させちまうのが、イヤだったんだろうなァ😡 だって、考えてもみろ😡
普通にサラリーマンの道を選んだとしてよォ😡
起こるイベントなんてたかが知れてるし、生涯賃金だって計算できちまう😡 何ができて、何ができないのか😡
どういう道程になるのか😡
降りかかる喜怒哀楽のすべてが、簡単に想像できちまう😡 そして大部分はきっと、予想通りの人生になるだろう😡
おぢさんはそれが許せなかったッ!😡
だから……😡
だから――ッ!!😡 その時点で、おぢさんは就活の一切を放棄した😡
後先なんて考えちゃいねぇ😡
だが不思議と不安はなかった😡
こうするのが正解だと、体が理解しているみたいだった😡 そして冬休みの間中、おぢさんはひとり部屋に引きこもった😡
ろくに飯も食わず😡
冷暗の部屋に、じっとその身を横たえる😡
――今のおれは、蛹(さなぎ)だ😡
――いずれ、羽ばたくための😡
くすぶる想いを抱えながら、おぢさんは大学三年の冬を過ごした😡
――春来たれ!😡
――おれの進むべき道を、照らし出してくれ!😡 そして、街を覆う雪が溶けて😡
大学四年――😡
おぢさんの目の前には、2つの道が拓かれていた😡 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています