大阪府泉大津市の市立中学校が6月、修学旅行中に、ルールに違反したとして生徒2人をエンジンを切ったバス内に2時間ほど待機させていたことが9日、学校や生徒の保護者への取材で判明した。2人は帰宅後に頭痛など熱中症とみられる症状を訴え、市教委は「命に関わる事案で、あってはならない」として7月15日付で校長を厳重注意処分としている。

学校によると6月27~29日、岐阜県などへの中学3年の修学旅行中、女子生徒1人が男子部屋に一晩いたことが判明。誘った男子生徒1人と共に、29日の自由行動の時間にバスでの待機を命じた。

引率教諭が付き添い、それぞれ別の車内に累計で男子生徒は約2時間、女子生徒は約2時間10分待機させたという。途中、外に出た時間もあったが、駐車場はアイドリング禁止で、バスのエンジンは切られていた。窓やドアは開いており、教諭が飲料やおにぎりを与えたとしている。教頭は取材に「閉じ込めてはいなかったが、熱中症への配慮が足りなかった」と話した。

◇保護者「体罰だ。命を危険に」

 一方、女子生徒の保護者は9日、府庁で記者会見を開き「長時間暑い場所に待機させたのは体罰だ。子どもの命を危険にさらした」と訴えた。【高良駿輔】