0001風吹けば名無し
2022/07/26(火) 09:34:40.24ID:mRcze49W0FOX>死ぬ理由に勝る、生きる理由がないんです。どう考えても浮かばない。何かありますか。あるなら教えてください」
>そう語った青年は、その1週間後、みずから命を絶った。彼の名前は加藤優次(享年28・仮名)。日本の犯罪史上稀にみる惨劇となった、秋葉原連続通り魔事件の犯人・加藤智大(31歳)の実弟だった。
>職場を失うのがつらかったことはハッキリと覚えています。あの会社は社会との唯一の接点でした。青森で腐っていた自分を生き返らせてくれた大事な場所でした。
>でも、やはり退職はどうしても避けられなかった。事件当日の深夜、退職届を書きました。僕がいなければ、(職場に)マスコミが来ても知らぬ存ぜぬを通せる。辞めたくはなかったけど、迷惑をかけずに済む方法がそれしかなかった。
>交際期間が1年を過ぎる頃、優次は彼女との結婚を望み、アルバイトから正社員になった。
>「齋藤さん、家庭を持つってどんな感じですか」
>と私に訊いてくることもあった。しかし結論から言うと、優次のこの「夢」はかなうことはなかった。事情を知りつつ交際には反対しなかった女性の親が、結婚と聞いた途端、猛反対をしたのだという。
>当時、落胆を隠さずにこう語った彼の淋しげな顔が忘れられない。
>一番こたえたのは「一家揃って異常なんだよ、あなたの家族は」と宣告されたことです。これは正直、きつかった。彼女のおかげで、一瞬でも事件の辛さを忘れることができました。閉ざされた自分の未来が明るく照らされたように思えました。しかしそれは一瞬であり、自分の孤独、孤立感を薄めるには至らなかった。
>この女性は優次にとって、最初で最後、唯一の恋人だった。その関係が破綻したとき、優次を激しい絶望が襲った
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