タレントの麻木久仁子(59)のテレビでのコメントが賛否両論、物議を醸している。日本テレビ系「上田と女が吠える夜」で、「節約派・浪費派」に分かれ、それぞれの主張をぶつけ合う企画。浪費派という麻木は先の放送で「1円の(節約の)ために30分かけてスーパー行くヤツ」とし、こんな持論を展開した。

「スーパーは雑貨とか食料が集まって、効率よく買い物できるのが一番いいところ。それなのに、いろいろとちらしやスマホを見て、あっちの卵が50円安いとか、こっちの方が5円安いとか。何軒もはしごしている。結局30分くらいかかって、途中で疲れ切って飲み物に100円払ったりして。時間の無駄。お金の無駄じゃないのかな」

 社会学者の古市憲寿氏はこれに同調しこう言った。

「その人の時給は2円ってことになりますよね。お住まいの都道府県の最低時給を見てください、その時間働けばいい」

 なにかと効率が優先される世の中である。卵が5円安いといって、スーパーをはしごするような主婦の行動はあまり得になっていない、時間の無駄にみえなくもない。その1時間なりをパートで働けば、時給を稼げ、スーパーのはしごよりも効率的だろう。だが、それでも、1円でも安いものをと炎天下、汗をかきかき買い物をしている主婦層にも、やむにやまれぬ台所事情というものがある。ネットには、そうした声が多数寄せられているのである。

 値上がりラッシュの物価高のなか、給料は一向に上がらず、サラリーマン世帯はアップアップ。

「家計に余裕のある人たちから見れば、わざわざそんな少額のために一喜一憂なんて、どうかしていると見えるのかもしれません。でも家計簿を見て、ため息をつくばかりの身の上からすると、携帯プランを見直し、エアコンを我慢して、なんとかやりくりしても、先は見えず、だから買い物のたびにチラシを比べ、クーポンなどを使って、少しでも安くと頑張ってしまうんです」(50代主婦)

 主婦が主婦なら、サラリーマンも、ランチをコンビニのおにぎりで節約したり、交通費を浮かせて歩いたりしている向きが少なくない。爪に火をともす生活は、誰だって望んでそうしているわけではないのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/574acb53eb9d0147ab194ae990daf2a91d05622e