https://delsole-nan-washoku.com/project/002/

先代の高橋さんは、それまで製造していたパン焼き窯の売り上げが低迷し、新たな商品の開発を模索していた中、インド料理で使用されるタンドール窯の存在を知りました。 実際には北インドの一部でしか使用されていなかったにもかかわらず、‟インドではタンドール窯を使って調理をするのが主流”という勘違いをして、その需要を満たすためにタンドール窯の製作を始めてしまったのです。

当然、一般的にも馴染みがないタンドール窯を当時のインド・ネパール料理店へ売り込みしてもほとんど相手にされませんでした。
しかし、高橋さんはめげることなく「インド料理にタンドール窯は不可欠である」という強い意志を持って、現地の方ですら知らないタンドール窯で焼くナンの素晴らしさをアピールして、タンドール窯の営業を続けたのです。

その熱意によって、仕方なくタンドール窯を導入してくれる店舗が徐々に現れ始めます。
神田川石材商工の作るタンドール窯は本場インドのタンドール窯よりも耐久性に優れ、かつきめ細かい顧客対応も相まって、全国にその素晴らしさが知られていきます。
いつしか本来タンドール窯を使用することのない南インドの料理を扱った店舗ですら神田川石材商工のタンドール窯を使用してナンを提供するようになったのです。

いつしか、インド料理といえば「タンドール窯を使用したナンを出すお店」。
そんなイメージが日本に定着し、現在のように全国各地のインド・ネパール料理店でナンが提供されるようになったのです。