昔々あるところに没落したバラモンの若者がいました
ある日街一番の長者が商売に失敗した商人をしかりつけて言いました
「私は君に1000万円を貸したのに、君は事業に失敗してしまった。
賢い人ならこの居間に転がっている一匹のねずみの死体からだって大金を産めるだろうに」
それを聞きつけた若者は長者にねずみの死体を譲って欲しいと訴えました
長者は困惑しましたが了承し若者にねずみを与えました
若者は市場に行き猫を飼っている商人にねずみの死体を与え
対価として100円相当のモラセスを貰いました
若者は水とモラセスを用意し
市場にやってくる商人たちにサービスしました
商人たちはお礼に若者に花束をくれました
若者は花束で子供たちを釣って
王様の庭の掃除をさせました
園丁は喜び若者に報酬に何が欲しいかを聞きました
若者は「王様の庭から出た材木をください」と答えました
園丁は首をかしげましたが
ちょうど雨季の季節でしたので市場では材木が不足していました
若者は材木を売って大金を得ました
その大金で黄金のねずみを作り長者に手紙と共に送りました
長者は「このように賢く商売上手な若者を放っておいてはいけない」と
若者に娘を与え後継者としました
こうして貧乏なバラモンの若者は
その街一番の長者になりましたとさ