「原理研究会」といえば、霊感商法で知られる統一教会の関連団体。大学などで若者を一本釣りして会員を増やす手法が、かつて社会問題化したこともある。

 その原理研究会と自民党の世耕弘成参議院議員の関係をめぐって裁判ザタになっている。それも、最初に世耕氏が本訴したのに対して被告が反訴する火花バチバチの攻防戦だ。

■お互い150万円を要求

 コトの発端は2018年2月、青山学院大の中野昌宏教授(社会思想史)がツイッターに、<世耕弘成は原理研究会(統一教会)出身だそうですね。日本会議とシームレスにつながる>と書き込んだこと。さらに<世耕が原理なの、けっこうみんな知らないのな>ともツイートした。

 これに対して世耕氏は昨年8月、「原理研や統一教会に対して、反社会的な団体であるとの印象を抱く者が少なくない」などの理由で、中野教授に名誉毀損の損害賠償など150万円と投稿記事の削除、謝罪文などを求めて東京地裁に提訴した。

 実は、世耕氏が原理研究会に所属していたというネットの書き込みは10年以上前からあった。世耕氏はこれまで反論してこなかったが、なぜか中野教授を訴えたことになる。