大阪市内の無人のギョーザ販売店で代金を支払わずに商品を持ち去る事件が相次いでいます。犯行の瞬間を防犯カメラがとらえていました。(取材・報告=上野巧郎記者)

 冷凍庫が並ぶ店内に現れた全身“黒ずくめの男”。これは大阪市西成区にある無人のギョーザ販売店の防犯カメラの映像です。

 時刻は午前5時ごろ。店で最も高額の1袋40個入りのギョーザ(1000円)4袋を手にした男。持ってきたエコバックを広げ、商品を次々と入れていきます。手には財布を持っているようにも見えますが、開くことはなく、料金箱の前を素通り。代金4000円を支払わずに、店の外に出ていきました。店を訪れてからわずか1分余りの犯行でした。

実はこの男、5月以降少なくとも7回にわたり同様の犯行を繰り返しており、店によると、被害額は約3万円にのぼるといいます。

 さらに“招かれざる客”は他にも…。

 上野記者「カメラがとらえたのは、黒ずくめの男の行為だけでは ありませんでした」

 別の日、午後11時半過ぎに店を訪れたのは、高齢の男。カバンから“黄緑の財布”を取り出し、料金箱の前に……。しかし、よく見るとお金を“入れたフリ”をしただけ。その後、商品1袋(500円)を持ち去りました。

 その2時間後…。店を訪れた男がカバンから取り出したのは、“黄緑の財布”。2時間前に商品を持ち去った男が再び来店したのです。そして、またしても“入れたフリ”をしただけで、商品1袋(500円)を持ち去りました。

 今年に入り同様の被害が頻発し、毎月約5万円の被害が出ていると言います。

 「餃子の一龍堂」の従業員「腹立たしいというか、本当にうちの従業員が一生懸命作ったギョーザですので、信頼関係で出来ているシステムなので、代金払っていただいて、購入していただきたいと思っています」。

 大阪府警は被害届を受理しており、窃盗事件として捜査を進めるということです。