0001風吹けば名無し
2022/07/02(土) 15:33:44.15ID:T/oaXu5Xa故郷に帰ってきた今でも、時折目を閉じて、冒険の日々を思い出す。
そのたびに、長年我が身を守ってくれた鎧を身に付けようと試みる。
そのたびに、いくつもの小瓶やらキノコやらを鞄に目一杯詰め込む。
しばらくして、私は床に座り込む。
冒険を欲する自分の意思に反するように、
筋肉は小刻みに震え、骨が軋み、腹の奥底から熱い何かがこみ上げてくる。
身体は旅に出ることを拒絶していた。
ふと、視界に、節くれだった自分の手が飛び込んでくる―。
節目というのか、潮目というのか。
とにかく、今が"それ"なのだ。
これ老いた4の主人公が語ってるってことだよな