半導体の受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出が九州の人材需給を揺さぶっている。2024年の工場稼働に向けて新規採用する人数は実に1200人。同社の進出は九州半導体産業の復権へ向けた起爆剤になるとの期待も高いが、地場製造業の間では人材獲得が一段と難しくなるとの懸念が広がる。先端研究を担う高度人材の育成でも後れを取るなか「シリコンアイランド」の底力が問われている。