「ひとりでいることは寂しいからいやだ」と無理やり誰かと一緒にいようとする。どこかのグループや集団に所属しようとする。週末の予定が真っ白だと不安になる。

自分を曲げて、あるいは自分の本心を抑え込んでまで周りに合わせることは、自分の人生を他人に浸食されることにほかなりません。

それに、周囲の目を過剰に気にして生きることは他人の価値観で生きているということであり、自律していないということを意味します。「インスタ映え」というのも、周囲からどう見られるかを気にしている人が多いということ。

つまり自分の行動を、自分の価値観や規律にもとづいて制御できていない状態です。これは不自由でしょう。

もちろん、人とつきあうことには良い影響を受けたり、多少は集団の影響を受けるものですが、頭の中まで浸食されてしまっては、いつまで経っても自分に自信が持てず、生きている実感を得にくくなります。すると、未来は明るいと思えなくなってしまいます。
◆「孤独=みじめ」の考えは成功を遠ざける
しかし世の中の大部分は、「孤独なのは寂しい」「ぼっちはみじめだ」という価値観ではないでしょうか。

たとえば、ランチメイト症候群や便所飯という言葉が話題になるほど、多くの人はひとりで食事するのを恐れます。いえ、実際にはひとりで食事をしているところを見られることを恐れているのです。

それはなぜかというと、自分の中に「孤独なのはみじめだ、ひとりは寂しい」という思い込みがあるため、「自分は友達のいない寂しい人間なんだと思われているんじゃないか」という妄想に襲われるからです。

孤独死というのも、生きている周りの人間が勝手に「かわいそう」「みじめ」などと言っているだけ。

本人は満足して死んだのかもしれないのに、本人の心情を知ることができない外野があれこれ講釈するのはナンセンスなはずですが、逆にそれくらい孤独を恐怖と感じている人が多いということなのでしょう。

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