「映像が一生残る恐怖を想像して」 18歳でAV出演の女性訴え 新法案の救済策拡大を訴え
2022年6月6日 06時00分
 お金に困り、18歳でアダルトビデオ(AV)に出演した東京都内に住む20代前半の女性が本紙の取材に応じ、
今でも街で男性とすれ違うたびに「私の映像をみられているのでは」と恐怖心を抱くと語った。AV被害者を救済する新法案が近く、国会で成立するが、救済対象にならない女性もいると訴える。
法律は2年以内に必要があれば見直すことになっており、女性は救済策の拡大を求めている。(佐藤裕介)
◆2万円で持ちかけられ
 女性はAV被害者を支援するNPO法人「ぱっぷす」を通じ、複数回にわたり、本紙の取材にメールで応じた。
 女性は親から暴力を受け、15歳で児童福祉施設に保護された。18歳で退所した後、住む場所や仕事がなかったため売春を開始。
知り合った男性に2万円でAV出演を持ちかけられ「ネットカフェに2週間いられる」と承諾してしまった。
 「普通に生きたい」と数年前、売春をやめ、AV動画も消したいと思ったが、撮影した男性から契約書も連絡先も教えてもらえなかったため、
手の打ちようがなかった。映像や写真がネット上などに拡散されている可能性は高く「サイトは無限にある。一生残る恐怖や苦しさを想像してみてください」と訴える。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/181758