日産自動車の経営不振が波及

'21年にシステムトラブルが相次ぎ、経営立て直しを図るみずほフィナンシャルグループ(FG)に新たな火種が見つかった。
傘下のみずほ銀行が巨額の債権放棄を迫られかねない事態になっている。

「自動車部品メーカーのマレリホールディングスが経営危機に陥り、金融機関に約4500億円もの債権放棄を求めています。
中でもメインバンクであるみずほ銀行の貸出金額は突出していて、債権放棄額は最大3885億円に上ると見られます」(全国紙経済部記者)

さらに巨額の資金が必要になる可能性も

すでに相当の貸し倒れ引当金を積んでおり、みずほ銀行が直ちに経営危機に陥ることはなさそうだ。
だが、今後の展開次第ではわからない。

「複数の中国系銀行もマレリの債権を保有しており、総額は1500億円とも言われています。
彼らが債権放棄に応じないと、マレリの再建計画は頓挫してしまう。
メインバンクであるみずほ銀行が、彼らの債権を買い取らなければいけない可能性もあります。
そうなると、さらに巨額の資金が必要となるわけで、みずほFGの株主からの反発は必至です」(外資系金融機関関係者)

今年2月に新体制が発足したばかりのみずほFGは、いきなり崖っぷちに立たされている。

「週刊現代」2022年6月11・18日号より