警視庁は6日、JR埼京線の車内で痴漢をしたとして、東京都迷惑防止条例違反容疑で現行犯逮捕された男が逃走したと発表した。
対応した滝野川署板橋駅東口交番の40代の男性巡査長が、男を駅前の喫煙所でたばこを吸わせた際に目を離し、逃走したとみられる。

警視庁によると、6日午前8時35~45分ごろ、JR埼京線の赤羽-板橋駅間を走行中の車内で、男は埼玉県の20代の女性派遣社員の体を触ったとされる。女性自ら車内で男を捕まえ、板橋駅で駅員に引き渡した。

駅員の連絡で板橋駅東口交番の巡査長が1人で駆け付け、男を引き継いだ。応援の警察官の到着を待っていたが、男が「たばこを吸いたい」と言い、午前9時ごろ、巡査長は男を改札外の喫煙所に連れていき、たばこを吸わせた。
巡査長は喫煙所の外で監視していたが、目を離した隙に男に逃げられたとみられる。手錠はしていなかった。

警視庁によると、男は50代くらい、身長160センチ程度、黒いキャップに灰色のジャケット、黒いインナーシャツとズボンを着ていたという。

警視庁は警察官が1人で現場に向かったことや、喫煙させたこと、目を離したことが「不適切だった」とした。警視庁地域総務課の高橋孝人課長は「被疑者の検挙に向けて全力を尽くすとともに、再発防止に努める」と話した。

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