このA~Dの4つの基準のうち、2つを満たさなければならない、というのが選考の条件だ。基準に関わる情報は非公開で選考に扱われる。

(A)作品のキャスティングやテーマ
・主役または重要な助演俳優に、少なくとも1人は、人種的マイノリティー(アジア人、ヒスパニック系、黒人・アフリカ系アメリカ人、ネイティブ・アメリカン、中東出身者、ハワイ先住民含む太平洋諸島出身者など)の俳優を起用しなければならない。
・二次的およびマイナーな役の少なくとも30%は、マイノリティー(女性、人種/民族的少数派、LGBTQなどの性的マイノリティー、障がい者のうち2つのグループ)俳優を起用しなければならない。
・作品のストーリーやテーマが、マイノリティー(女性、人種/民族的少数派、LGBTQなどの性的マイノリティー、障がいを持つ人)などをあらわすものである。

(B)製作スタッフ
・キャスティング・ディレクターや監督、プロデューサー、ヘアスタイリスト、メイクアップアーティストなど、リーダーシップをとる製作スタッフのポジションのうち、少なくとも2人は女性、人種/民族的少数派、LGBTQ、障がいを持つ人のいずれかである。かつ、そうしたポジションのうち少なくとも1人は、人種/民族的少数派を起用する。
・ファーストアシスタントディレクター、照明監督、スクリプターなど、少なくとも6人の技術職のスタッフが、人種または民族的マイノリティーである。
・製作スタッフの少なくとも30%が、女性、人種/民族的少数派、LGBTQ、障がいを持つ人である。

(C)有給インターン、仕事の機会などの人材育成
・配給会社または資金調達会社が、女性、人種/民族的少数派、LGBTQ、障がいを持つ人を有給の実習生またはインターンシップとして起用する。
・映画の製作、配給、資金調達会社は、女性、人種/民族的少数派、LGBTQ、障がいを持つ人に人材育成や仕事の機会を提供する。

(D)マーケティングや宣伝
・スタジオや映画会社でマーケティング、宣伝、流通を担うチームの幹部のうち複数が、女性、人種/民族的少数派、LGBTQ、障がいを持つスタッフである。

https://www.oscars.org/news/academy-establishes-representation-and-inclusion-standards-oscarsr-eligibility