神奈川県は26日、中井町の県立知的障害者福祉施設「中井やまゆり園」で、職員が利用者にスクワットを数百回させるなど、障害者虐待防止法に基づいて通報すべき事案が5件確認されたと発表した。

県によると、外部有識者による調査委員会が通報すべきだと指摘した事案は「利用者の体内から異物が見つかる」「シーツを交換する条件としてスクワットを数百回やらせる」などの5件。少なくとも2015〜20年に20〜50歳代の男性12人の利用者が被害を受けたとされ、延べ80人ほどの職員が関わったと認定した。

16年に相模原市の「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が元職員に殺傷された事件や、県内の施設で利用者を長時間拘束した事案が判明したことなどを受け、県が実態調査を進め、調査委が途中経過をまとめた。5件については、利用者を担当する9市町へ通報する。