そして格納庫のキャットウォークの上で、筋肉質の青年が、イヤホンをつけて静かに腕を組んで立っていた。
歳は今年で22を数えたばかり。
そう聞くと、大半の者は信じられないという目をする。それほどの貫禄を持つ青年であった。

黒髪。
青い目。
褐色の肌。
2m近い長身。
コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイド、どの人種にも見えて、どの人種にも見えない。

そして過剰に発達した全身の筋肉が、一際目を引く大男であった。これほどに筋肉を身に着ける必要があるのかと尋ねたくなるほどに。
腕はまるで屋久島の千年杉のように太く、胸は業務用の冷蔵庫よりも分厚い。くしくも、目の前のスーパー・ロボットに瓜二つの体系だ。