厚生労働省は13日、銀歯を使った歯科治療費を5月に引き上げる方針を決めた。原材料のパラジウム合金の価格が急騰しているため、材料費として医療機関が受けとる公定価格を約8%高くする。奥歯1本に詰め物をする場合、患者負担は180円ほど増す。

同日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で了承された。

パラジウムの主要産地はロシアで、ウクライナ侵攻に伴う供給不安から急騰している。歯科医の仕入れ値の上昇に公定価格の改定が追いつかない事態が生じていた。公定価格は素材価格の変動に応じて年4回見直すことになっており、4月に引き上げたばかりだった。今回、特例として5月に臨時改定する。

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