彼女が吉原で働きたいと思ったきっかけは「遊郭」への強い憧れだった――と書けば、多くの読者は「鬼滅の刃」の遊郭編を思い浮かべることだろう。アニメ化の際に「遊郭が舞台だと子供に悪い影響を与えかねない」というナンセンスな批判がされていた。だが、あいにく里美は「鬼滅」に憧れたわけではない。

「『鬼滅』の描き方だと、別に観ても遊郭に憧れないんじゃ…(笑)。私が興味をもったきっかけは、高校生の時に読んだ『花宵道中』です(※宮木あや子の小説を基に漫画化した作品。2014年に映画化された際は安達祐実が主演し、オールヌードを披露し話題になった)。そこから遊郭に興味を持って、色んなアンダーグラウンドな場所を紹介するサイト『東京DEEP案内』にハマって。赤線の跡地をまわったりしていました。でも本当は吉原じゃなくて、もっとディープな飛田(新地)の『ちょんの間』で働きたかったんです。キスや前戯をしなくていいから楽そうだし。でも私が探していたタイミングでは募集がなくて。だからネットの募集を見て吉原に入ったんです」

「印象に残っているお客さんはそうですね……ある小学校教師の方で『生徒と何人も付き合ってる』とぶっちゃけてきた人は引きました。『へえ、そうなんですね』としか相槌の打ちようがないですよね……。私がロリ顔で大人しい感じだし、なんか高圧的な自慢話をする人が多かったですね。仕事そのものは大変ではなかったんですけれど、ローションで皮膚が荒れてしまって……結局、半年ほどで辞めてしまいました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/f8f22a42c93114b4f191a943b0c2586e201a8449